大切なのはLH比!コレステロールの新常識

世の中では“コレステロールは減らしたほうがよい”と考えている方が多いようですが、実際には、ただ減ればよいというものではありません。最近では善玉コレステロールといって動脈硬化などの疾病を防いでくれるコレステロールの存在が明らかになっており、単に総コレステロール値を減らせば健康になる…という理屈は成り立たないのです。

仮に動脈硬化を促進してしまう悪玉コレステロール値が平均より少しくらい多くても、動脈硬化を防ぐ善玉コレステロールが平均より多ければ、特に問題は発生しない可能性もあるのです。つまり、悪玉と善玉のバランスが重要なのです。

そして、悪玉と善玉の比率のことをLH比と呼びます。悪玉コレステロールの略称がLDL、善玉コレステロールの略称がHDLであることから、頭文字を取って、このように呼ばれています。

ここでは、そんなLH比に着目し、中高年からの健康維持に関する指標として正しく捉えるための基礎知識を紹介していきたいと思います。

LH比の計算方法&標準値を解説!

それでは、まずはLH比の計算方法から解説することにしましょう。計算法はとてもシンプルで、『LDL値÷HDL値』になります。あとは、この数値が3段階のうち、どのカテゴリーに属しているかを調べれば、現在の動脈硬化リスクがどの程度であるかをチェックすることができます。

LH比によるリスクレベル早見表

LH比 予想される状態
1.5未満 LEVEL1:特に問題はなく健康的な数値。
1.5〜2.0未満 LEVEL2:正常との境界域なので、注意は必要。
2.0〜2.5未満 LEVEL3:動脈硬化の疑いがある数値。
2.5以上 LEVEL4:血栓などの疑いがあり、心筋梗塞リスクも…。

(参考:OMRON HEALTHCARE http://www.healthcare.omron.co.jp/resource/column/life/110.html)

最近では、単にコレステロール値だけを見べるよりも、LH比を確認したほうがリスクの程度を正しく判別できるという見方も強くなってきていますので、脂質検査の機会があれば、上記の表でLH比についても確認してみることをオススメします。

早めに自分のリスクに気づく〜LH比の活用例を紹介!

ここからは、LH比を知ることがどのように役立つのか、具体例を用いて解説することにしましょう。

仮にLDLコレステロール値(悪玉)が130mg/dlで、HDLコレステロール値(善玉)が40mg/dlという方がいたとします。単純に数値だけを評価する分には、LDL値が正常域を若干超えた程度で、HDL値は下限ギリギリですが正常域…という判断も考えられ、おそらく、脂質検査を受けても“年齢も年齢だし、要注意ってところかな…?”と認識するだけに終わってしまうでしょう。

しかし、LH比を計算してみると、130÷40=3.25となり、危険度は“血栓などの疑いがある”というハイリスク群に相当。この方の場合、動脈硬化が少なからず進行しているという可能性は充分に考えられるのです。

このように、悪玉コレステロール、善玉コレステロールごとに存在する単独の基準では問題がない、あるいは少ないように見えても、トータルでのバランスを考えるとすでに危険域に入っているケースがあります。LH比の観点からチェックすることで見えてくる健康状態があるのです。

LH比を正常に保つための方策は?

ここでは、LH比を低く保つにはどうすればよいのかを考えてみましょう。当然、LDL値÷HDL値の算出結果を低く抑えるための方法は、LDLを下げる、またはHDLを上げる、あるいはその両方、ということになります。

HDLを上げるには有酸素運動が有効ただ、HDLを急激に上げるのは難しいのが実情。有酸素運動を継続的に行うことで徐々に増えていきますが、その増え方は非常に緩やかです。厚生労働省の『国民健康・栄養調査』によれば、1日に10,000歩以上という方は、2,000歩未満の方より、平均HDL値が10%ほど高いそうですが、なかなか1日に10,000歩も歩けるものではありません。

以上から、どちらかといえばLDL値を下げる…というアプローチのほうが効率的かもしれません。悪玉のLDLに関しては、青魚に含まれるEPA、DHAなどの栄養素、大豆などの植物性タンパク質、摂取することで減少すると考えられており、食生活を見直すことである程度、悩みを緩和できる可能性が高いのです。

LH値を少しでも正常値に近づけたいのなら、まずはLDLを減らすために今までの食生活を見直してみることが効果的です。

まとめ〜LH比の重要性とは

これまでは、総コレステロール値、悪玉コレステロール値といった数値を評価して“血管の健康状態”を判断する事が大半でした。ですが、最近では悪玉コレステロールと善玉コレステロールのバランスを示すLH比という数値が、より正確に血管の状態を示す目安になってきています。

せっかく脂質検査を受けるのであれば、総量に一喜一憂するだけでなく、コレステロール比に着目して頂き、血管の健康状態を今までよりいっそう正確に把握するようにしましょう。

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