男性ホルモンとコレステロールの関係とは?

男性ホルモンとコレステロールの関係世間では“コレステロールは健康の大敵”といった認識がありますが、実は“少なければ少ないほどよい”というものではなく、本来は生きていくために必要な物質の1つなのです。

実際、脂肪を分解する消化酵素を含んだ胆汁酸、副腎皮質ホルモン、男性ホルモン(アンドロゲン)、女性ホルモン(エストロゲン)、さらには全身に約60兆もある細胞の細胞膜までもが、コレステロールを原料に作られているほどです。

こちらではコレステロールに関する正しい知識を解説し、その上で健康維持のために何をするべきか考えていきたいと思います。

コレステロールで男性ホルモンが増える…!?

コレステロールは男性ホルモンだけでなく、副腎皮質ホルモンや、さらには女性ホルモンなどの原料にもなっています。なので“コレステロール=男性ホルモンの材料”という認識自体は間違っていませんが、そこだけを強調した情報が信じるに値するかというと…少々疑問を抱かざるを得ません。

また、コレステロールの摂取量によって男性ホルモンの分泌量が有意に変わるという根拠もなく、そのような情報源はあくまで俗説の域を出ない…と認識しておくべきだと思われます。

男性ホルモンが身体に悪いという説も…?

Webサイトなどで“男性ホルモンが多いと頭髪がハゲる”とか“男性ホルモンのせいでニキビができる”などといった主張を目にすることがあります。中には、まるで男性ホルモンが健康を害する原因であるかのように説明しているケースも珍しくありません。果たして、本当に男性ホルモンは健康を害する原因なのでしょうか?

結論から申し上げると、男性ホルモンは男性にも女性にも必要な物質です。筋肉の発達を促したり、適度な競争意識(闘争心)によって緊張感、集中力を維持することにも役立ちます。当然、男性ホルモンが正常に分泌されなければ、男性も女性も、健康を維持することなどできません。

男性ホルモンのテストステロン男性ホルモンのテストステロンによってハゲる…などのマイナスイメージがあるようですが、これも厳密には誤り。5αリダクターゼという酵素の働きで、テストステロンがジヒドロテストステロンに変化した場合に初めて薄毛を誘発するのです。薄毛が遺伝するのは、5αリダクターゼの分泌量が遺伝的に決まるため。後天的にコレステロールの摂取量によって男性ホルモンが増えたり、薄毛が促進されたりするものではないのです。

まとめ〜コレステロールは正常範囲内であれば問題なし!

以上のように、コレステロールを含む食材を摂取したからといって、即座に薄毛、前立腺の病気などが誘発されるわけではありません。コレステロールは確かに男性ホルモンの原料になりますが、摂取量に応じて男性ホルモンの分泌量が変化するというわけではないからです。むしろ、男性ホルモンは生きていくために一定量必要な物質ですから、ことさらに減らそうとすること自体が無意味。動脈硬化に端を発する疾病を防ぐためには、確かに悪玉コレステロール(LDL)の数値を下げ、正常域に保つ必要があります。

コレステロールにしろ、男性ホルモンにしろ、体内で分泌される物質には役割があります。極端な情報にうのみにするのではなく、日々の健康維持に努めていくようにしましょう。

>>コレステロールの詳しい知識をもっと詳しく